「脱消費主義」から学ぶこと-SDGs「持続可能な開発目標」を踏まえて

今回ご紹介するのは「脱消費主義」。

資本主義の原理が生んだ、行き過ぎた「大量消費」に反発を示すように、消費行動の後退がフランスを含め欧州先進国の間で起こっています。

では、なぜこのような考え方が広がったのか見ていきましょう。


■こんな人に読んで欲しい
・脱消費主義とは?
・「シンプルライフ」について知りたい
・持続可能な社会における経済成長とは?


【1】「脱消費主義」の背景

もともと資本主義は大量消費を促すことで経済の活性化を図り、それによりモノが売れるというサイクルによって成り立っていました。

しかし、近年の低経済成長、資源・エネルギー問題、環境への影響等々の課題から「持続可能な社会」“Sustainable society“の構築を目標に各国が様々な取り組みを行っています。

まず、「持続可能な社会」とは「地球環境や自然環境が適切に保全され、将来の世代が必要とするものを損なうことなく、現在の世代の要求を満たすような開発が行われている社会」と言われています。

生物多様性の崩壊、森林面積の減少、地球温暖化、人口爆発、化石燃料の大量消費、水不足、貧困・格差拡大・紛争など我々は様々な課題に直面しています。

これに対して、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で決められた、国際社会共通の目標が、「持続可能な開発目標」、いわゆる「SDGs(エスディージーズ)」“Sustainable Development Goals”です。

「具体的にどのような目標を掲げているか?」

世界各国は世界を変えるために17の目標を掲げています。


1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
8.働きがいも、経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人と国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任、つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう


まずは現状を受けとめ、関心を持ち、これらの取り組みについて知ることが最初のスタートだと思います。

こうした背景から、取り組みの一環として「消費行動」を考え直し、変えていく方向に世界はシフトしてきています。

「SDGs」についてもっと詳しい情報が欲しいという方は下記HPをご参照ください。

国連広報センター

※2019年8月付で、SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドラインが改定されました。※よくある質問(FAQ)を2…


【2】「脱消費主義」とは?

こうした背景から、モノの消費を抑える流れが形成されつつあります。

ムダなものは買わずに、あるもので生活していくという考え方や必要最低限のもので生きていく「ミニマリスト」というスタイルが近年確立されてきました。

フランスでも全体的な消費を抑え、食料や生活必需品については小規模商店や生産者からの直接購入を心掛けたり、持続可能な商品を購入基準にするという傾向がみられるというんです。

フランスではすでに、《déconsommation》という言葉が定着していますが、こうした、消費行動の減退やその志向を「脱消費主義」と言います。

景気の悪化など他の要因もありますが、こうした、傾向が顕著にみられるようになったのは、「持続可能な社会」の実現に向けた取り組みの成果の一端であると言えると思います。

【3】脱消費社会へのシフト

このような動きがさらに強まれば、個人的な「脱消費主義」から全体としての「脱消費社会」の時代が到来すると思います。

これは大量消費によって成長した資本主義の原理を超え、新たな原理によって経済成長が促されていくということです。

これについて非常に鋭い考察を見つけたので、シェアさせていただきます。

『資本主義の成熟がもたらす「物欲なき世界」』という記事で菅付雅信氏は、次のように述べています。

消費の対象がモノからコトへ、消費欲からコミュニケーション欲あるいは体験欲へと変化しつつある。言い換えれば、モノに代わってライフスタイルを消費する時代がやってきたということです。

資本主義の成熟がもたらす「物欲なき世界」から引用

日常で消費するモノにお金をかけるよりも、外に出て人と会って食事したり、イベントやアウトドアの活動をしたり、このような体験型の活動にお金と時間を使う人が現在進行形で増えているようです。

確かに、消費行動の減退は景気の低迷に繋がるイメージはありますが、消費を抑えることによるメリットは大きいと思います。

変化を恐れるより、このような変化を機に、脱消費は「持続可能な社会」の実現への貢献と捉え、プラスの面に目を向けることが重要であると考えます。

参考記事:資本主義の成熟がもたらす「物欲なき世界」


【4】まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、欧州各国で広まっている「脱消費主義」から発展して「持続可能な社会」の実現に向けた「SDGs」についてご紹介させていただきました。

私自身もこの考え方を知って、自分にできることを考えることから始めようと思い、この気持ちをシェアしたいという思いから当記事を書かせていただきました。

皆様のご参考になれば幸いです。


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