フランスで日本の俳句が浸透しつつあります。
フランスの若年層が日本の漫画やアニメに夢中になり「クールジャパン」の風潮が広がりつつありますが、伝統文化に触れる機会も増えているようです。
今回は、フランスの俳句事情についてご紹介したいと思います。
フランスで日本の俳句が広がった背景
フランスで俳句が浸透した背景について。
フランスでジャポニズムの風潮が広がったのは19世紀頃です。
この頃、ポール・ルイ・クーシュー Paul Louis Coushoud という人物が俳句をヨーロッパに紹介しました。
彼が自作した俳句の三行詩集 『川の流れに沿うて』(1905年)は、日本人以外の人によって作られた世界最初の俳句集だと言われています。

近年の俳句事情
フランス語で俳句は « Haïku »(アイク)。
この言葉は仏語辞書にも掲載されるほど認知度が高まっています。
近年は学校の授業でも俳句が取り入れられているというので驚きです。
なぜここまでフランスに俳句が定着したのでしょうか?
それは、フランス人がもともと日本文化への関心が高く、美的感覚を大切にする傾向にあるためと考えられます。

フランス語の俳句
フランスでも俳句は季語を折り入れて詠まれています。
また、フランス語では文字数でなく音節の数で「5・7・5」を表すのが特徴です。
音節数を意識してぴったり合う単語を選ぶので、詩を詠んだときに美しい響が感じられます。

日本交流俳句コンクール
日本文化会館では「日仏交流俳句コンクール」が開催されています。
今年は「離れていても」-withコロナで頑張る世界へエールを-というテーマとなっているようです。
どのような俳句が詠まれているのでしょうか?
受賞した作品がホームページに掲載されています。
ぜひご覧になってみてはいかがでしょう?

フランスで俳句が浸透 まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、フランスでの俳句事情についてまとめました。
俳句は古くから続く日本の伝統文化ですが、近年日仏交流の架け橋となっている様子が垣間見れました。
こうした形で日本の文化が世界に広まり、異文化理解が深まれば嬉しいですね。
参考文献:閲覧日(2021年2月17日)
\あわせて読みたい/
近年、フランスで「お弁当」が人気を博しています。 当記事では、フランスで「お弁当」が浸透した理由と背景について説明します。 \こんな人に読んでほしい/ フランスのお弁当ブームについて知りたい 日本ブームって具体的にどん[…]
今や « manga » はフランスで誰もが知る言葉となっている。それほどまでに日本の漫画はフランス文化に浸透している。今回の記事ではフランスにおける日本の漫画事情について書いていきたい。 \こんなあなたに読んでほしい/ […]
世界的に活躍中のフランス人歌手POMMEさんが千と千尋の神隠しの主題歌『いつも何度でも』を歌う様子が投稿されました。 透き通るような繊細な歌声は圧巻。 キャラクターの刺繍の入ったズボンを履いて登場する姿から、作品への愛着が伺え[…]
今回はフランスの漫画「バンド・デシネ」について紹介したい。日本のマンガとの違いはあるのだろうか。バンド・デシネとマンガそれぞれの特徴を比較しながらその違いについて考えていく。 バンド・デシネとは https://yo[…]