あなたは「駅にピアノ」と聞いて何をイメージしますか?
実は、SNCF(フランス国鉄)主要駅の広場に「誰でも弾いていいピアノ」が設置されています。
これはどういった目的で設置されているのでしょうか?
当記事ではこの「駅のピアノ」に関して説明します。
\こんなあなたに読んでほしい/
- 駅のピアノについて知りたい
- ストリート演奏に興味がある
- 音楽を自由に楽しめる企画とは?
「駅のピアノ」が置かれた理由は?

駅という場所は、通勤や移動、待ち合わせなどにより多くの人が集まる場所です。
人が多い時間帯は、混雑や渋滞などが発生し、せわしなく殺伐とした雰囲気に包まれます。特にフランスでは、スリやひったくりが横行しているため常に用心が必要です。
「そうした殺伐とした雰囲気を変えたい」
こうした願いから「通勤や旅行で電車を待っている人たちに、ピアノの音色でリラックスしてもらうこと」を目的に一台のピアノが設置されました。
この企画は同時に「音楽の自由」を目指しており、ピアノの中央には…
“A VOUS DE JOUER“「あなたがピアノを弾いて」と書かれています。
誰でも自由に演奏できるピアノはこうして誕生しました。
人気を博している「駅のピアノ」の演奏動画はYouTubeに多くアップロードされており、過去にはもっとも評価された演奏者にピアノをプレゼントするという企画も過去に行われていたそうです。
「駅のピアノ」の反響は?

ピアノ設置当初、落書きやいたずら、演奏の妨害、ピアノの盗難などの懸念が挙げられていましたが、この企画は功を奏し、演奏は道ゆく人々に聴かれ、駅の雰囲気も楽しげなものに変わりました。
上手い下手関係なく、気軽に触れて演奏し、通りすがりの人が立ち止まっては聞き、また去っていく。こんな光景があります。
このように日常の風景に溶け込んだ「駅のピアノ」は、今ではみんなに愛されています。
ちなみに、BHKオンデマンドで駅や空港でピアノを演奏する人々にフォーカスした番組があります。
一台のピアノから生まれる一期一会の出会いは必見です。
「ピアノの階段」とは?
他にも駅と音楽を繋げた企画があります。
それは、パリのMontparnasse駅に設置された「ピアノの階段」です。
階段をピアノの鍵盤に見立ててデザインされており、驚くことに、実際にこの階段を歩くと、鍵盤の位置に対応した音が出ます。
フランスらしい大胆な企画ですが、このように街ゆく人々を和ませる、遊び心のある企画がもっと増えるといいですね。
日本の「駅のピアノ」
実は、日本でも「駅のピアノ」があります。
代表的な例は、JR浜松駅新幹線改札内の展示ブースに置かれたグランドピアノです。
フランスの「駅のピアノ」と同様に、誰でも自由に弾くことができます。
ピアノを弾けるという方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう?
日本でもっと「駅のピアノ」が増え、駅の待ち時間を楽しく過ごせるようになることを願います。
音楽を自由に楽しむ環境づくり

今回ご紹介した「駅のピアノ」いかがでしたでしょうか?
「駅の雰囲気を変えたい」という願いから始まった試みでしたが、今では音楽を自由に楽しむ環境づくりにも貢献するほどに発展しました。
みなさんも「駅のピアノ」を見つけたら立ち止まって演奏に耳を傾けてはいかがでしょうか?
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