ときどき、「語学力が足りないから、まだ留学にはいけない」という意見を耳にします。
本当にそうでしょうか?
語学力だけで諦めてしまうのは判断が早いのではないかと思います。
この記事では、「語学力が0でも留学した方がいい理由」について書いていきます。

\こんなあなたに読んでほしい/
- 留学したいけど自信がない
- 語学力0だけど留学したい
- 留学の先に次の目標がある
そもそも留学するのはなんのため?

正直、この言葉に尽きると感じていますが、語学学習者のほとんどは、語学を身に付けるという目の前の目標の先に、次の目標、さらには「叶えたい夢や目的」があるはずです。
それが「人生をかけてでも成し遂げたいこと」であるという人もいるかもしれません。
そこで考えたいのが、留学は最終目標ではなく、「語学を身に付ける」という第一段階の目標のための手段であるということ。
さらにいうと「語学を身に付ける」という目標は、「語学を使って達成したいこと」という第二段階の目標の手段であるということです。
このように、「目標」は「次の目標の手段」に変わるということが往々にしてあります。
このサイクルの最初の段階で、まずやるべきは、フットワークを軽くして果敢にチャレンジすることです。
第一段階の目標の手段を選択する段階で躊躇しているとすると、最終的な目的にたどり着くまでにいったいどのくらいの時間がかかるのでしょうか?
ここで重要なのは、目の前にある「壁」に思える困難は、一歩踏み出さない限りずっと超えることはできないということ。
また、一歩踏み出してみたら大変ではあったけれど、その瞬間その瞬間を一生懸命に進んでいたので、思い返せばそこまで大きな「壁」ではなかったと感じることがあるのです。
何かに挑戦する前は、プレッシャーもあるし、失敗することが恐い。
ダメだったらどうしようと考えてしまう気持ちも分かります。
でも、やる前からネガティヴに考えてしまうと、否定的な考えが脳に染み付いてしまいます。
それが原因で失敗してしまっては悔やんでも悔やみきれません。
また、否定的なイメージが堂々巡りの状態に陥り、結局行きたかった留学自体をやめてしまうというケースが非常に多いのです。
「何事もやってみる」「やり始めてやりながら考える」という心構えの方がうまくいくと思います。

言葉が通じない状況で切り抜ける力がつく

言葉が通じないというのは、生活をする上で不便さが伴うことは想像しやすいと思います。
「買い物に行ってほしいものが見つからなかったら?」
「そもそも会計のシステムもわからない」
「郵便局で手紙を送りたいけど、どうやっておくればいいの?」
「こちらでのルールは?」
「銀行口座を開きたいけど、手続きでちゃんと説明できる自信がない」
「電話に出て話すのが怖い」
「相手の言っていることがうまく聞きとれない」
このように、困難な状況において、ネガティヴな感情はいくらでも生まれてきます。
ここで必要になるのはやはり「ポジティヴシンキング」です。
買い物の仕方がわからなければ、周りの様子を伺って習えばいい。
レジでの支払いの流れわからなければ、とりあえず100€握りしめて並んでみる。
きっと相手も払う意思があることを確認した上で接してくれるでしょう。
それにやり方を間違えても、そこから学び、次回に活かせばいい。
これは郵便局でも銀行でも同じです。
自分の伝えたいことを、事前に辞書で調べて紙に書いて見せることで、ある程度意思を伝えることもできます。
電話に自信がなかったら、「もう一度ゆっくり話してください」というフレーズを調べておくことで、多少気持ちに余裕を持って聞き取ることもできます。
このように、言葉が通じない状況で他にどんな手段があるかを思考し、行動に移すことで困難を乗り越えることが重要です。
これを繰り返し経験することで「なんとか切り抜ける力」が身につきます。
そう、フランス語で言うところの « Le système D »「システムD」です。
このように一見「壁」に思えることにも、果敢に挑戦し、あらゆる角度から柔軟に解決策を探る力は何事にも活かされます。
こういった力を鍛えることができれば、それは大きな財産になると僕は思います。

みなさん、« Le système D »(ル システム デ)を知っていますか? フランス流の哲学が盛り込まれたこの言葉ですが、当記事では « Le système D »の考え方についてご紹介します。 \こんなあなたに読んで[…]
語学力0でも留学した方がいい理由 まとめ

留学すると、必然的に外国語を話さなければならない状況にすることができます。
だからこそ、強制的にモチベーションを保てるし、集中的に取り組むことができるという意見をよく見かけます。
これは確かに一理あるのですが、留学のメリットはそれだけではありません。
留学をしたいと思って一歩踏み出したあなたは、その先のさらに大きな目標に向かって進んでいます。
それが、留学はあくまで通過点だという理由です。
せっかく留学しているので、語学力の向上は当然の目標なのです。
しかし、この記事を読んでくれたあなたにはさらに先を見据えて、様々なことに果敢にチャレンジし、たくさん失敗し、たくさん恥をかいて、色んな体験をし、夢に向かって突き進んでほしいと願っています。
この記事が、あなたが一歩踏み出すためのきっかけとなれば嬉しいです。

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